超の庭「アル・ワージド」

超の庭全景 〈文字・色分けなし版〉
【Al-wajid(アル・ワージド) 】
守護者のクレセリアによって名付けられた「発見する」という意味を持つ、庭の独自の呼称。
独特な性質を持つ住民たちの能力のために、文明レベルは高くはないが特殊な力で各々補われているという風変わりな発展を遂げた庭である。

サイコパワーが目視できる状態になった紫色の霧は、外観こそ霧のようにぼやけているが、庭園内は非常に澄み切った空であり、この霧によって視界が妨げられるということはない。
またこの霧によって空は常に紫色であり、昼夜問わず星が瞬いている。
この霧にはバリアーのような作用があるといわれているが、外部から中の様子が見えないことと常に星が観測できることの他のメリットは不明である。

島を横断する山岳によって乾燥した砂漠気候と湿った熱帯雨林気候の二つの気候に分断されている。
(山岳より闘の庭側が砂漠地域、草の庭側が熱帯地域となっている)

アル・ワージドは気候の違いによる地域の他に、四つの地域にわけられる。
・守護者と人柱など、庭を統治するものたちの住む「山岳地区」
・木の実などの栽培が行われる「産業地区」
・市場や商店の集まる「商業地区」
・古い建造物や住人の墓場のある「遺跡地区」

山岳地区

庭を横断する険しい山々のある地区。
熱帯地域と砂漠地域を行き来するには山岳地区を超えてゆくか商業地区に迂回しなくてはならず、近年は超の庭内に限定された個人営業のワープゾーンも麓に作られている。
その険しさゆえに住民はほとんどいないが、絶好の高台でもあるので、天体観測をするものが住んでいる。

中央にそびえ立つアミール山には庭の守護者とその庇護の下にいる人柱、そして世話役たちが、彼女たちの住居であるアミール城を構えている。
アミール城は岩山を削って作られており、守護者クレセリアの魔力で灯りや空調が保たれている。
そしてアミール山頂には不思議な岩が倒れることなく存在している。
どうやらその岩の中にプレートが収まっているらしい。

産業地区

熱帯地域にある、主に農業を行っている地区。最も広い土地面積を持つ。
島で唯一粘土がとれるため建築に必要なレンガの生産も行っている。
山の麓では鉱石もとれるため、商業地区で販売するアクセサリーを作っている家庭もある。
商業地区から遠ざかるほど人口は減るが、作物も豊富に育ち、特別生活には困らないため移住などはほとんど行われない。
素朴な生活を行う穏やかな場所である。

商業地区

数々の専門店や市場が開かれ、産業地区で生産された作物などが売買される地区。
唯一熱帯地域と砂漠地域を遮る高い山がないため気候が中間であり、人通りも多い。
ワープゾーンが置かれており、庭の玄関口である。
専門店の種類が非常に多く、細かに分類されているため、初めて訪れたものの中には目当ての店にたどり着けないものも多いという。
また呪術師や占い師も多く存在し、よくあたると評判であるため、他の庭からの占いを目的とした観光客は多い。
しかしそれを逆手に取った詐欺師もいるので要注意である。

遺跡地区

砂漠地域にある、古い建造物や住人の墓場のある地区。
建造物はこの地区に過去に人が住んでいた名残であるというのが一般認識だが、実際は守護者クレセリアが気まぐれに作った建物であったり、実験的に作った街であったりする。
ほとんど人は住んでいないが、少数の住人が観光案内をしていたり、闘の庭に向けて視線を送っていたり、空を眺めていたりする。
超の庭の住人は皆この地区の墓場に埋葬されるため、全く人が訪れないということはなく、また墓場へ向かうことを「巡礼」と呼び庭の住人の習慣として根付いている。

プレートの状態

現時点でのプレート復元率は40%ほど。
目撃師であるシンボラーが庭を巡回し、レーダーのようにプレートのかけらのおおよその位置をつかむことができる。
プレートのかけらの回収はアミール城より専門家たちに依頼を行う。
住人がプレートのかけらを発見した場合は報酬と引き換えに回収を行うが、悪用などがあった場合は重い刑罰を与える掟となっている。


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